導入事例_株式会社日進

可能性が広がる!測量技術の更なる発展を目指して

(株)日進 澤口様(左)、殿岡様(中央)・Atos(株) 村木


 昭和63年7月14日設立
(株)日進は、静岡県浜松市の建設コンサルタント企業です。道路・河川を中心とした公共土木工事の設計やドローン・スキャナーを活用した測量、補償業務行っています。『正確・迅速・高精度』に業務を遂行するため、新しい技術をいち早く取り入れています。『i-Construction』に対応した起工測量から出来形管理までをUAV(ドローン)・レーザースキャナーで実施します。同社では、ICT建機による施工以外のプロセス(起工測量・3次元設計データ作成・出来形管理)を全て請け負われています。更に、重機のレンタル・ICT建機対応機器の販売・出来形管理等の観測・成果作成までを一つのパッケージとしたチーム静岡を立ち上げてICT施工のさらなる発展とより良い業務の促進を目指しています。

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株式会社日進

取締役常務
殿岡 敬浩 様


導入前の課題
UAVレーザーは点群の密度が薄くなってしまう部分があり、(UAVレーザーのみでは)現況平面図を書くことが難しかった

導入による効果
・UAVレーザーで計測できないところをGS-1で補完することができた。
・広大な敷地の細かいところをGS-1を併用して効率よく計測することができた。
・測量手法の選択肢が広がった。

■ GS-1を導入した目的を教えてください。
GS-1単体で使用するというよりは、他の測量機との組み合わせで使用するためというのが目的の一つです。最近では三次元測量が主流になりつつあり、弊社では、UAVレーザー測量やUAV写真測量、地上レーザー測量等、様々な手法で測量業務を行っています。その中でも、UAVレーザーは点群の密度が少し薄くなる部分があり、それだけでは現況平面図を書くことが難しいので、そういった部分を補完する形でGS-1を使用しています。

■ 業務において、どんな課題がありましたか?
先ほど言ったように、UAVレーザー測量だけでは点群の密度が薄くなる部分があるという点ですね。あとは、山や林等(木が生い茂っていてUAVが入っていけないようなところ)では、UAVレーザーでその中まで計測することが難しいという課題がありました。

GS-1を導入する前は、どんな工程になっていましたか?
他社製品の移動体ハンディレーザースキャナーを使用していました。

■ GS-1の導入によって実現したい目標を教えてください。(どんな状態が作れれば理想的とお考えでしたか?)
UAVレーザーだと地表面が計測できず、空間が空いてしまうので、そこをグリッドデータで補完しています。ただ、そのグリッドデータも実際に計測したものではないので、GS-1を導入することで、全て出しても恥ずかしくない成果といいますか、より正確な地形モデルを作成することが目標です。

■ GS-1は何で知りましたか?
(Atosからの)営業で知りました。

■ 他社との比較はされましたか?
(GS-1を紹介された時には)他社製品の移動体ハンディレーザースキャナーを既に使用していたので、それと比較しました。

■ 導入の決め手になったのは何ですか?
他社製品のものは基準点にターゲットを置くことが前提なのですが、GS-1は基地局を置くことで世界測地系の座標で計測ができるところです。


■弊社のGS-1はどのような点が良いと感じましたか?
精度がいい点です。某現場の現況をUAVレーザーで計測した際に、やはり点群の密度が薄い箇所が出てきてしまうので、現況の平面図を書くことができませんでした。そこでGS-1を併用したところ、UAVレーザーで取得したものと点群がほぼ合致したので問題なく現況平面図を書くことができました。

■ 導入に際して、社内からどのような意見があがりましたか?
他の測量機器が1,000万円クラスなので、(それに比べてGS-1は)安くていいんじゃないかという声がありましたね。

■ GS-1を使い始めてどれくらい経ちますか?
去年(2023年)の春頃に導入して、本格的に使い始めたのは(2023年の)夏頃からなので半年くらい経ちます。

■ GS-1を使っているのは何人ですか?
2人です。

■ 実際に使ってみた所感を教えてください。
重さがあるので固定が難しいです。バックパック型があればもっと使うのですが...。
(※肩に取り付けるアタッチメントをご紹介させていただきました)

■ 実際に使ってみて、つまずいた場面はありますか?
操作面等でつまずくことがありますが、その度に(Atosの担当者に)電話して解消しています。

■ GS-1の導入により、どの工程で時間を短縮できましたか?
先ほど言った某現場は敷地面積が約43万㎡もあって、その中の道路のコンターを全てUAVレーザーで計測しました。ただ、こういった道や建物には側溝などがあるので、そういったところを全て図化したいとなると、トータルステーションで計測するのはとても大変です。かといって地上型スキャナーをずっと据えていくのも大変なので、そこをGS-1を使用することで効率よく計測することができました。

■貴社の目標達成において、GS-1はどのように役立っていますか?
GS-1があることによって、(測量手法の)選択肢が増えたという点ですね。弊社は『正確・迅速・高精度』を心がけて業務に取り組んでいるので、GS-1は、よりよいサービスを提供するための一端として役に立っています。

■ 想定外だった効果や変化はありましたか?
想定していたよりも精度が良かったです。


貴社の今後の目標やビジネス展開を教えてください。
弊社では現在、3Dシミュレーション(右図)の作成に取り組んでいます。ドローンと原理は一緒で、ドローンで点群を作成して点群同士の三角形を結び、そこにテクスチャーとして写真を張り付けています。このシミュレーションに新しく作る道路を当てはめることで、よりわかりやすい現況をお客様へ提供したいと考えています。

■ 今後、弊社に期待することは何ですか?
"おっこれは"というような提案をしてほしいです。
例えば、以前みたのですが、ラジコンや船に機器を乗せて遠隔で操作して、人が立ち入れないような狭い場所や洞窟を計測できるものや、水中計測ができる(安価な)レーザースキャナー等を開発&提案してほしいです。

■ GS-1を他社に勧めるなら、一押しのポイントとしてどんなことを挙げますか?
"UAVレーザーでは全部取れないでしょう。それで満足していますか?"ということですね(笑)。 GS-1があれば、UAVレーザーで計測できないところを補完できますし、精度もUAVレーザーと同じかそれ以上あるというところがおすすめポイントですね。

貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

 ※インタビュー内容は取材当時のものです。